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長門有希の彼氏 *1

2009.08.08 - 長門とか
長門有希の彼氏 *1

「おい、キョン、知ってるか?」
「なんだ? 次の授業なら国語だぞ。 社会は明日の3限目だ。 寝る準備はいいか?」
「ああ、当たり前だ。シャーペンをノートに立てたままにすれば気づかれない。 いや違うっ! お前んとこの怪しい団……ZOZ団だっけ、そこにいる、長門有希のことだ。」
「二人とも、ちゃんと授業受けようね。」
夏も夏らしくなってきた昼前の最後の授業。その前の休み時間。朝の日差しはさらに角度を上げ、アスファルトと土を焦がしている。校舎の近くには雑木があって、きつい直射日光を少しはさえぎってくれているが、俺には木の葉が作る網の目のコントラストが目に焼きついて、余計に暑くなる気がする、7月の半ば。後数日で夏休みという、心躍るこの時期に、谷口のバカは話しかけてきた。国木田も一緒である。
「出会い頭から人をバカ呼ばわりとは……。いやいい、だから、長門有希のことだ。最近、変わった様子は無いか?」
社会の教科書をしまいながら、谷口は言う。バカをバカといって何が悪い。それでもいやなら、今度からアホといってやろう。アホの谷口。なかなか語呂がいいじゃないか。
「変わった様子? 長門ならかわらんさ、いつも憮然と、文芸部部長の貫禄を見せながら、俺たちがバカやってる隣で、静かに本を読んでいるよ。 お前もつめの垢でももらって飲んでみればどうだ? 少しは教養が身につくかも知れん。」
「そうか……変わりは無いんだな?」
谷口は、茶化してやっているにも関わらず、それを無視して本題を推し進めてきた。アホの谷口の癖に、生意気だな。そんなやつには、ここ数日、長門が部室に来る時間が俺より遅いという、奇妙な事が続いていることなぞ、口が裂けても言ってやらん。言ってやらんとも。
「長門がどうしたって言うんだ?」
「それがね、谷口が、友達から聞いたって言うんだけど、やっぱり僕も、何かの間違いだと思うなぁ」
「なんだ、何を聞いたって言うんだよ、谷口」
谷口は、似合わないシリアス顔を浮かべながら、自分の中ではかっこいいと思っているらしい、人差し指を天に伸ばしたポーズを取った。 この指を振りながらNON! NON! NON! とか言ってるこいつをビデオにとれば、いいネタになるだろうか?
「あの長門有希にな、彼氏が出来たらしいんだよ」
何を言っているんだこいつは、ははは、そんなことがある訳が……。
そのときの俺は、目の前に自分を未来から殺しに来た機械人形でもいるかのような顔をしていただろう。なぜなら、俺の後ろの席に、ムクムクと沸き上がる好奇心と、イライラのオーラを、、確かに感じだからだ。



「有希有希っ!! あなた男と付き合ってるって本当なのっ?!」
文芸部室改め、SOS団控え室。部屋の備品よろしくパイプいすに座り、文庫本を読んでいた長門は、夏のあらしの如く突然扉を開けて入ってきたハルヒと、楽しみにしていた夏祭りが突然延期になってがっかりしたような顔の俺を、ゆっくりと振り返った。
おぅおぅ、珍しく見る、長門のキョトン顔だ。長門の顔の判別はハルヒにも出来るらしいが、俺のほうがより細かく見切れると自負しているね。これは、キョト ン顔だが、その中には、何か悲壮めいた決意を感じる。 ……嘘だ。この言い回しが気に入っているので使いたかっただけだ。ただ、確かに、いつもは感じない 何かを感じたのは確かだ。
「……そう。」
答えて長門は、倒れたダルマが元の位置に起き上がるように当然に、本に視線を戻した。
「今 すぐ別れなさいっ!! 恋愛感情なんてね、一時の気の迷いなのっ!! 病気よ、病気っ! 今後一切そいつに会っちゃだめよっ!! いろいろうつされるわ よっ!! あぁ、でも私の有希を弄んでくれた相手には灸を据えてやらないといけないわ。 これから部室につれてきなさいっ!! SOS団の団員に手を出し たらどうなるか、たっぷり教え込んでやるわっ!! 今後の予防線よっ!!」
ハルヒよ、それはお前の考えだ。人に押し付けるな。それに、予防線な んぞ張らなくても、中学時代の悪名高いお前には、いまさら虫なんぞつかないだろうよ。まぁ、見目麗しすぎる朝比奈さんや、無表情ミステリアス系がそそる長 門に寄ってくる輩には、いい薬かもしれん。実際俺も、そいつの顔を見てみたいしな。見た2秒後に、その顔面に右コブシが自動的に吸い寄せられるだろう。し かしそれは俺の意思ではない。ハルヒの意思だハルヒの。
しかし、長門に彼氏が出来たとは驚いた。寝耳に水でショックだね。まさかここ数日、部室 に来るのが遅かったのは、件の男に会っていたのではないだろうな? もしそうなら、その野郎の顔の形が変わるまで、俺の両手が降り注ぐだろうことが、我ら が団長によって運命付けられるだろうよ。
ちなみに現在、部室には俺、長門、そしてハルヒの3人しかいない。朝比奈さんは鶴屋さんと連れ立って学級行事の準備中らしいし、古泉は昼休み前に、家の用事で早退したらしい。
「……別れることはできない。」
「別れられないっ?! 何で……」
豆鉄砲を撃たれたハトのような顔をするハルヒだが、次の瞬間には顎に手を当て、考え込み始めた。小声で(まさか……)とか言っていそうだ。そのまま長門のそばを離れ、部室の中を周り始めるリーダーは放っておいて、俺は長門に、気になっていることを聞いてみた。
「なあ、長門。付き合ってるやつって、お前のクラスの男子か? いつも、どんな話してるんだ?」
この無口、無表情の長門を陥落せしめた輩である。どんな口八丁な優男だろうか。それとも、類は友を呼ぶという。読書好きのむっつり君だろうか。いや、そん なことより、もっと突拍子も無いことが頭に浮かんだ。俺は長門に近づき、顔も寄せて、団長机付きの椅子に胡坐をかいて苦悩しているハルヒに聞こえないよう に気をつけながら話を続ける。
「まさか、普通の人間じゃないなんて事はないだろうな?」
「……ない。 あなたと同じく、普遍的な意味で、地球人類の男性。しかし、私のクラスの所属ではない。」
そうか、それを聞いて、少しは安心したよ。いまだ現れない「異世界人」だったりしたら、顔の形が変わる前に、俺たちの方が別の世界にとばされちまうかもしれないからな。
「……お勧めの本」
「なんだって? ぁ、ああ、いつもしてる話か。 そいつも、本が好きなのか?」
「……そう」
「……。」
「……。」
長門は、本から目を放さない。しかし、ここ1年近く部活中のBGMだった、長門が本のページを捲る音が、少しだけ遅く、そして震えていることに気づいた。長門……、おまえ、緊張してるのか?
どんな顔をしているのか覗き込んでやろうと、顔を掲げた瞬間、
「キョンちょっとどきなさいっ!!」
濁流のような勢いと質量のドロップキックで俺をけり倒したハルヒは、シュピッとか、シュパッとか擬音が響きそうな動きとポーズで、長門の本の上に紙を置いた。その紙にはこう書かれている。『突撃っ!! あなたの私の、好きな人アンケートっ(ハート)』
けり倒された俺が何故それを見れたかというと、「キョンも答えなさいっ!!」とか「あとで団員全員に答えさせないとねっ! 団の結束のためには、それぞれ の好みを知っておくことが必要よっ! そうすれば、隣の団員が疲れてるとき、ちょっとした癒しとかを提供してあげられるかもしれないじゃない? キョン聞 いてるっ?! 時代は癒しと根性なのよっ?!」とか、癒しからは程遠いだろう、ハルヒ閣下様がしゃべくっているからだ。あと根性って何だ。どっから出てき た。
「バカね。 恋愛は根性が無ければ乗り越えられない障害が山ほどあるのよ? そんなことも知らないようじゃ、キョン、彼女が出来たら馬鹿にされるわよ?」
ああそうかい。どこの常識か知らないが、根性の要らないまったりとした恋愛がうれしいね。俺としては。それに俺に彼女がいないと何故分かる。もしかしたら俺は今、絶世美女の人妻と不倫真っ最中かもしれないぞ?
「あ んたにそんな甲斐性も魅力もあるわけ無いでしょっ!! ちゃっちゃとアンケート書いちゃいなさいっ!! 書いたら即提出っ!! 今日はみくるちゃんも古泉 君もこないから、それで解散ねっ!! あ、それからキョン、[異性に萌えるポイント]のところには、ポニーテール以外のものを書きなさいよっ!!」
怒鳴りまくってハルヒは、入ってきたとき同様嵐の如くドアを閉め、部室から出て行った。なんだあれは? 古泉の入れた雑巾味のお茶でも飲んだように顔にし わを寄せて、嵐の通ったドアを見ていると、長門が本を閉じる音が耳をくすぐった。 いかん、一瞬、かばんを探してしまったぜ。帰る時の合図だからな、あれ は。長門は椅子をテーブルに近づけてアンケート用紙をおき、自分のかばんの筆入れからシャーペンを取り出した。 長門、ちゃんと勉強道具持ってるんだな。 ……あたりまえか。
さて、団長様の命令だ。アンケートに答えることにしよう。こんなこっ恥ずかしいこと、律儀に守るのも癪だが、古泉あたりに、ハルヒを不機嫌にさせた恨み言 を言われるのは、もっと理不尽だからな。俺は長門の隣のパイプ椅子を引いて、アンケートをテーブルに置いた。さて、どんな内容のアンケートなんだろうね。 一見、女性雑誌にそのまま載っていそうな質問内容が、ずらりと20個は並んでるようだった。


*2へ続く?


おかしい、俺は、こんな小話を書き始めるつもりは無かったんだ。
なんだ?
なんなんだ?
どうしてこうなったっ?!

まぁ、始まっちまったもんは仕方ない。
とりあえず完結させないとな。

次回はSOS団全員集合っ!!
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